プロ野球チームと自由枠制度
アマチュア野球選手がプロ野球選手となるためにはドラフト会議で指名されなければなりません。ドラフト会議は12球団の戦力の均衡を目的に開催しているものであるため、選手側にとって球団選択の自由はほとんどありません。現在のドラフト会議はドラフト1位選手のみ指名入札で競合した場合は抽選となります。そして、2位指名以下はウェーバー制が採られています。
また、このウェーバー制ではその年の交流戦で勝利数の多いリーグに優先権が与えられ、2位指名は下位球団から3位指名は上位球団から指名が行われます。このドラフト会議という制度は12球団の戦力の均衡を図ることを目的として行われていますが、過去にはドラフト上位候補選手が希望球団に入団できる自由枠という制度が作られたことがありました。
そして、1993年から自由枠制度を行うにあたり、12球団は財力のある球団だけが良い選手を獲得することがないように新人選手の契約金の最高標準額を1億円・出来高5000万円とする紳士協定を結んだのです。しかし、複数の球団が高額な契約金や栄養費名目の裏金を積んだことが明るみに出たことで、2007年秋のドラフト会議から自由枠制度は撤廃されたのです。